EV-10AはESD(静電気放電)およびDCI(誘導帯電)を検出し、これをパソコンにデータ収集する装置です。ESDに敏感な電子部品は急激に増え続けています。これらの電子部品の製造ライン、あるいは組込みラインでは、静電気を注意深く制御しないと、歩留まりを悪化させることになります。
EV-10Aをパソコンに接続すると、受信したESD、DCIを連続してモニタし、発生時刻とその受信レベルを記録する事ができます。記録結果を製造ラインでの不良の発生状況と照らし合わせる事により、静電気対策が必要かどうか調査できます。また、対策後のラインの評価ができます。
DCI(Dynamic Charge Induction)による静電気帯電は、帯電した物体と、その他の物体の相互位置が変化したり、或いは、相互位置は不変でも、いずれかの物体の電位が変化すると周辺の物体の電位が変わる現象で、ESDの予備軍です。多くは、帯電即ESDではありませんが、一部はESDとなることがあります。2つの導体間の間隔が狭く、絶縁破壊を起こす場合、あるいは、異なる電位に帯電した導体同志が接触したりする場合です。EV-10Aは、DCIによる誘導電圧を特殊な球形アンテナで受信し、記録します。
パソコンと接続しないで、スタンドアロン器として使う事もできます。